ビル風対策と風環境評価|CFD解析で実現する適風デザインとヒートアイランド解析とは
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都市部では高層建築物が増えるにつれて、周囲の風環境に影響を与える「ビル風」の問題が発生しています。
ビル風は、歩行者や自転車の安全性、快適性に大きく関わるだけでなく、都市全体の風環境やヒートアイランド現象にも影響することから、建物の設計や都市計画では、風環境評価を適切に行うことが重要なものとなっています。
近年では、CFD解析(Computational Fluid Dynamics、数値流体解析)が活用され、建物周囲の風の流れや渦の発生を可視化することが可能となっているため、CFD解析により、強風が発生しやすいポイントや歩行者空間への影響を事前に把握し、建物形状の工夫や防風設備の設置など適切な対策が可能です。また、ヒートアイランド解析と組み合わせることで、都市全体の熱環境を考慮した設計を行うこともできます。
これらをもとに、適切な植栽配置や水景設備の導入、建材の選定を行うことで、局所的な熱負荷を低減しつつ快適な風環境を確保することが可能となります。
ビル風対策と風環境評価は、安全で快適な都市空間を実現するための重要な手法であり、CFD解析を活用することで、より精度の高い適風デザインを導き出すことができます。