ビル風解析
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ビル風 強風対策
ビル風は主に建物が大型・高層化することにより発生します。
周辺の地上付近で生じる強風は居住者・歩行者に様々な環境障害をもたらします。
強風が発生する場所や程度はその地域の風況や市街地形状・新築建物形状により様々です。
この複雑な風の現象をCFD解析により予測・評価します。
我が国の代表的な風環境評価として年間に発生する強風頻度(日数)を考慮する
「村上らの評価方法」があります。
この評価手法(尺度)の共同開発者として、正確な分析と考察を行います。
特徴
・評価法(村上らの尺度)開発者としての詳細な分析と考察
・建築学会「市街地風ガイドライン」が示すCFD解析手法の適用
・独自の結果分析と対策立案機能(WindEval参照)
・気象データ(ワイブルパラメータ)の正確な算出と適用
・強風ランク発生時の要因(風向、風速増加率)の即時分析
・その他 GF算出法、風工学法との比較分析等
本尺度の成り立ち
風に関する住民意識調査(東京都月島) 2年間毎日モニタ17名が記入
下記赤部分評価と実際の強風出現頻度の対応を整理してランク基準を設定
(II)風を特に意識したかった。
または風の吹き方が適度であった 適風
(III)不快とは感じなかったが、風はやや強いと感じた
(IV)風が強く不快であった。
(V)風のために危険を感じるほどではなかったが、強い風を感じた。
(VI) 風のために危険を感じた 強風
(I)弱風 (II)適風 については後述
本尺度の適用に当たって
*1 強風発生の影響度(許容度)を使用空間によって3ランクに分類 例えばランク1に対応する用途の場所において、日最大瞬間風速が10m/sを超過する頻度が10%(年間約37日)以下、15m/s、20m/sも同様にみて3つともクリア―なら許容される。
*2 評価基準は日最大瞬間風速で設定しているが、風洞実験でもCFDでも瞬間値は予測しにくい。予測精度が高い平均風速を求め、その後GF(ガストファタ:瞬間最大値と平均値との比率)を想定して日最大瞬間風速に換算
日最大瞬間風速=G.F×日最大平均風速(GF:状況により変化)
*3 G.Fの空間一律設定は不適切 上空(傾度風高さ)と地上の平均風速比Rを求め、R>0.1の場合、GF=1.64*(R**-0.32) R<0.1の場合、GF=3.43とする。
我が国を代表する風環境評価尺度(村上らの尺度)は 風に関する詳細な住民アンケート調査結果をその設定根拠としています。年間に生じる「強風」とその「出現頻度」に基づき強風発生確率の観点から風環境を3つのランクに分類して評価します。
*1 村上・岩佐・森川:居住者の日誌による風環境調査と評価尺度に関する研究一市街地低層部における風の性状と風環境評価に関する研究一日本建築学会論文報告集 第325号、1983
評価対象エリア内において、CFD解析を16風向分行い、その結果から人間居住域である地上1.5m付近の風を抽出します。その後16風向結果とその地域の気象データ(ワイブルパラメータ)を考慮・合算して年間の強風発生頻度を算出し、上記評価尺度と照合することにより風環境評価を行います
CFD解析では乱流モデルの設定が極めて重要です。乱流モデルには大別してRANS 系とLES系がありますが、
RANS 系では標準K-εモデルより「RNGk-εモデル」等が、LES系では標準スマゴリンスキーモデル以外に「DSMモデル等」が高精度乱流モデルとして推奨されています。
村上らの尺度と風工学尺度による評価ランク結果の比較例を示します。両者は採用する風速種類が異なる(村上らは日最大瞬間(平均)風速、風工学は連続平均風速)ためワイブルパラメータと評価基準風速に違いがあります。また、両者で評価高さが異なることにも注意が必要です。
通常のランク評価結果に加え強風出現頻度(日数)表示も可能としています。通常のランク評価は出現頻度(日数)を3段階のいずれかで表示されます。従って例えば日最大瞬間風速10m/sの出現日数が38日でも80日でもともにランク2と表示されます。そこでこれらの差異を確認するため日数表示も可能にしています。これにより、同一ランク内の強風発生の程度を再確認することができます。
建物建設前後におけるランク変化の要因を分析します。上図の場合、建設前は風向NNWによる強風が主でランク1であったものが建設後、NW,WNW寄りの風の影響が増加し、ランク2となることを示します。この分析機能により有効な強風対策の検討を行うことが出来ます。また、建設前後で評価ランクが変化した地点を自動で抽出し、風向別に強風出現頻度グラフを作成することも可能です。(WindEval機能)
風環境の全体像を水平面的なMAP上で捉えるだけでなく「注目地点」について詳細分析を行います。任意の注目地点における強風発生頻度(日数)要因(最も多い出現日数の風向)を判断し、その風向時の風の挙動を3次元流線等で示し強風発生の理解を助けます。このことにより対策立案が有効になります。(WindEval機能)